晴々 スタジオガラのものづくり 10月14日(木)〜11月9日(火) 21.10.08

晴々 スタジオガラのものづくり 10月14日(木)〜11月9日(火)

スタジオガラは、季節感あふれる日本の文化とものづくりの技術を取り入れながら、現代の生活になじむものを生み出しています。伝統的でありつつも、現代的。伝統と現代の間のちょうど良いバランス感覚を持ち合わせたプロダクトは、使うことでその深みを増し、美しく輝きます。

本イベントでは、スタジオガラの全ラインナップとデザイナー小林良一氏のものづくりの背景を探る展示を行います。日々の生活を支えるものに向き合い、きちんと選び取る。手につながる道具たちは、私たちの生活を豊かなものにしてくれます。美しい道具、明るいお飾りが、はればれとした気分を運んできてくれるはずです。

会期:2021年10月14日(木) 〜 11月9日(火)
場所:リビング・モティーフ1F
*10/29(金)は臨時休業いたします。


れんげ | スタジオガラ ¥3,960

  • 祝う

    正月飾り | スタジオガラ ¥5,500
    豊かな自然に深く関わることで、日本の人々は季節感に溢れた地域文化を育んできました。お正月は年中行事の中でも特別で、各地域にそれぞれの特色がありますが、門松、注連飾り、鏡餅を飾る風習は共通のようです。かつて豊かにあった家庭の行事や季節の風習の多くが失われようとしている今日では、お正月は暮らしとは、豊かさとは何かを感じる良い機会となっていくでしょう。

    水引 | 東京
    水引細工をする人の条件は「綺麗な水が張られた清々しい田で稲作を仕事とする若い娘さん」だったと水引を作っている人に聞きました。水引は祝儀、不祝儀の贈答品の包み紙にかける飾りの帯紐です。一度結ぶと結び癖がついて元には戻りませんから封印の意味で最適です。結びの形には呪術的な魔除けの意味もあることから、先のお話は、やはりそうなのかとストンと納得した記憶があります。

  • 作る

    釡敷 | スタジオガラ ¥7,700
    現代の暮らしでは組紐を見かける機会は祭りの山車や寺社くらいになりましたが、かつての日本では武具、馬具、仏具、帯締めなど、広く生活の中で利用されました。日本の「紐と結び」の独自性は紐自体が美しいだけでなく、結ぶことが実用性に加え、精神性、呪術性に結びつきながら発展してきたことです。つまり、実用と装飾が一体であるということで、世界的にも稀な文化といえます。

    組紐 | 京都
    紐は世界中で発展してきましたが、その多くは「織る」「編む」といった方向で技術発展が進みました。組紐は唯一日本が伝承し発展させてきたようです。女性の髪の三つ編みの形、3つ以上の糸の束を交差させながら組み上げるのが組紐です。厳密には三つ組と言えます。紐を作る際、ヘラで打ち込んで組目を整えていくので、打紐とも呼ばれます。

  • 選ぶ

    こより下組大鉢 | スタジオガラ ¥12,100
    編んだり組んで物を作る「編組(へんそ)」は人類が最初に発見した道具の作り方のひとつです。世界各地で、その地域の素材と特有の技術で独自の生活文化の表現に発展。韓国や日本ではこよりを編んで漆をかけた軽くて耐久性のある生活用具が作られました。大量生産や環境保護を考える時、天然素材や手作りへの信頼感、自然との共生を見出す視点がここにもあると考えています。

    こより鉢 | 李朝
    李朝の白磁の形と質感は、中国の元、明の厳しく澄んだ白磁に比べると、働く人のような誠実さそのものです。こよりを編んで黒漆がかけられた小さな鉢も一見荒々しく見えますが、強固さと耐久性に重きを置きながらも、決して雑ではない李朝の生活文化が滲み出ています。効率を追求して非個性化した工業的な技術とは逆の触覚的技術に重点をおいた豊かさを感じさせる器です。

  • 使う

    桐茶筒 | スタジオガラ ¥7,150
    桐は日本の生活環境に適した素材です。成長が早く約15年で箪笥が作れるほどに育つため、娘が生まれると田畑の端に植えて嫁入り道具の備えにしたと云います。湿度を一定に保つ特徴があるため、高級家具材として親しまれてきました。表面の焼き仕上げは汚れ防止の為でもありますが、焼いた後に浮造り仕上げにすることで木目を際立たせ製品の個性を際立たせたいからです。

    桐下駄 | 福島
    桐材に3つの穴を開け、紐を通しただけで足のための履物とする。身体の機能性を基本に考えられてきた近代の合理性からすれば、かなり乱暴に感じるかもしれません。多くの製品が人間に自然を従属させることで生産されていることを考えると、2本の細い木材だけで食事の用を足す箸や下駄の合理性は、日本の文化形態が生み出した自然に寄り添おうとする機能性です。

  • 素材

    信楽6寸皿 | スタジオガラ ¥3,960
    信楽は地域的な事情もあり、輸出産業とは無縁でした。このため、手仕事を重視する有機的な技術がしっかり残っています。人の手が作るものはひとつとして同じものはなく、文化的な感性を持った作り手の技術がその違いを魅力的にします。信楽土のザックリした質感と温かみのある色合の器は、土から育った食べ物を載せると生き返ります。

    信楽粘土 | 滋賀
    この土の白さとボリュームが好きで随分前から側に置いています。滋賀県信楽町黄瀬にて手掘りで少量採掘される信楽粘土です。見ての通り真っ白な土で、焼き上がりも真っ白です。薪窯焼成すると白地に火色が移って信楽焼の特徴が現れます。中国文化は石、朝鮮半島は白磁、日本の文化は陶器と言われる一端が信楽の土にあります。

  • HALEシリーズ

    日本の年中行事の中で最も晴れやかな日である正月を彩るお飾りや、節句を祝うお飾り。現代の日本の家庭にでも合う、洗練されたデザインが魅力のシリーズです。

    左上 松飾り ¥6,600 / 右上 豊楽飾り ¥4,950
    左下 鏡餅 恵比寿 ¥27,500 / 右下 干支飾り 寅宮 ¥12,100

  • Studio GALAのプロダクト

    日本各地の伝統的な工芸の素材や技術を使い、現代の暮らしにとけ込むデザインのプロダクト。本イベントでは、全ラインナップを展示、販売いたします。

    左上 白木 酒器 ¥5,500、ぐい呑 ¥1,980 / 右上 常滑煎茶碗 ¥3,080、常滑ポット ¥24,200
    左下 桐 正方皿 ¥5,720、長方皿 ¥4,180、長角皿 ¥6,160 / 右下 祝儀袋 ¥880〜¥1,320